2024.08.15
自分で行うリンパマッサージの手順|効果的を高めるポイントや注意点
目次
体内でリンパの流れが滞ってしまうと、むくみをはじめとした不調の原因になることがあります。改善のためにおすすめの方法の一つがリンパマッサージです。リンパをスムーズに流すためのマッサージをすることで、むくみや疲労感、こりなどの改善につなげられると期待できます。ご自宅でも簡単にできるため、ぜひチャレンジしてみましょう。今回は、ご自分でリンパマッサージを行うときに知っておきたいポイントや注意点などをご紹介します。
自分で行うリンパマッサージの効果
リンパマッサージを行うと、むくみ・たるみの改善、身体のこり・冷えの解消、疲労回復、免疫力アップ、リラックスなど、さまざまな効果が期待できるといわれています。ここでいう「リンパ」とは、体の中に張り巡らされたリンパ管を通る「リンパ液」のことです。リンパは老廃物や細菌などを回収する働きがあり、正常に流すことで上記のような効果が得られるといわれています。
リンパの流れは、運動不足や冷え、生活習慣の乱れなどの影響によって滞ってしまうことがあります。リンパがスムーズに流れにくくなると健康にも影響が出てしまうことがあるため、改善に取り組むことが大切です。
リンパの流れを改善する方法の一つとしておすすめなのがリンパマッサージです。エステサロンやマッサージ店などでプロに施術してもらうこともできますが、セルフケアの方法を覚えておくと、ご自宅で手軽に取り組めます。
自分でリンパマッサージをする方法
リンパ管の途中には「リンパ節」と呼ばれる器官があります。リンパ節は細菌やウイルスなどをせき止め、ろ過する働きを持ちます。マッサージの際は、リンパ節のある箇所を意識してリンパを流していくことがポイントです。
リンパ節は鎖骨やあご下、脇、ひざ裏など、さまざまな部分にあります。ここでは、鼠径部のリンパマッサージの一例や、マッサージの注意点を解説します。
リンパマッサージの手順
足の付け根の「鼠径部」にもリンパ節がありますが、ここの流れが滞ってしまうとお腹や腰回り、足などがむくんでしまうことがあります。デスクワークで座りっぱなしの方などは、特に鼠径部のリンパが滞りやすいといえます。セルフマッサージでリンパの流れを改善しましょう。
【座って行うリンパマッサージ】
Step1.座った状態で足を伸ばし、付け根部分を優しく圧迫する
Step2.片膝を立てた後にこぶしをにぎり、足首からふくらはぎ、太もも、鼠径部の順にさすり上げる(5回繰り返す)
Step3.反対側の足も同様に行う
鼠径部をほぐしてから、足の内側全体をマッサージします。さすり上げるときは両手のこぶしを交互に使い、回転させるように動かしてほぐしましょう。
【寝転んで行うリンパマッサージ】
Step1.仰向けになって膝を立てる
Step2.鼠径部に手のひらを当て、外側から内側へ向かってさする
鼠径部をさするときは、力を入れすぎないことがポイントです。息を止めてしまわないように気をつけて、深呼吸しながらマッサージしましょう。
リンパマッサージをするときの注意点
・飲酒後は避ける
お酒を飲んだ後は血管が拡張され、血流が良くなっています。マッサージによってさらに血のめぐりが良くなると、お酒が回りやすくなってしまうため注意しましょう。
・食事の直後は避ける
食事の後は消化を行うため、消化器官に血液が集まっています。マッサージで別の部位に血液が行き渡ってしまうと、消化器官に必要な分が減ってしまい、消化不良を引き起こしてしまうことがあります。食後にリンパマッサージをしたい場合、2~3時間はあけたほうが良いでしょう。
・妊娠初期は控える
妊娠初期は胎盤や胎児も不安定な状態です。リスクを避けるため、この時期のマッサージは控えましょう。
・強く押さない
マッサージで疲れた部分を揉みほぐそうとして、つい強い力で押してしまうケースがあります。リンパマッサージでは、基本的に体をなでるように優しく圧迫することがポイントです。強く刺激しすぎると、リンパ管にダメージを与えてしまうこともあるため気をつけましょう。
自分でするリンパマッサージをより効果的にするポイント
リンパマッサージの効果を高めるためには、マッサージのやり方やタイミングなどにも気を配ることが大切です。セルフケアのコツを確かめて、日々のマッサージに取り入れてみましょう。こちらでは、自分でリンパマッサージを行うときに知っておきたい、効果を高めるためのポイントをご紹介します。
オイルやクリームを使う
リンパマッサージで肌をさするときは、滑りを良くするためにオイルやクリームを活用することがおすすめです。摩擦を減らして、皮膚にかかる負担を軽減することができます。
マッサージオイルの香りや手触りなどは製品によって異なります。ボディケアやスキンケアの用途を兼ねられる製品もあるため、お好みで選びましょう。
入浴後などの身体が温まったときにする
入浴した後は全身が温まって血行が良くなり、リラックスした状態になります。このときにリンパマッサージを行うと、老廃物の排出をより促しやすくなるといわれています。また、お風呂のリラックスタイム中にマッサージすることもおすすめです。お気に入りの入浴剤を入れて、心地よい香りを楽しみながらリンパマッサージしてみましょう。
マッサージ前に水分補給をする
リンパマッサージを行うことで血流やリンパの流れが良くなり、汗をかきやすくなります。体内の水分が不足すると、老廃物も排出しにくくなるため気をつけましょう。マッサージをする前に、コップ一杯の水を飲んで水分補給しておくことが大切です。また、入浴中や後にマッサージする場合、脱水症状を予防するためにも水をしっかりと飲んでおきましょう。
毎日ケアする
リンパマッサージは、できれば毎日続けることがおすすめです。体の中の老廃物は毎日のようにたまっていくため、こまめにマッサージを行ってリンパの流れを良くしたほうが良いでしょう。マッサージは短時間でも問題ありません。コツコツと続けていくことが大切です。毎日するのが難しいようであれば1日おきや2日おきなど、ご自分が無理なく行える頻度で続けましょう。
また、リンパを滞りにくくするためには、毎日着用するインナー選びにもこだわることが大切です。例えば、鼠径部を締め付けないパンツ(ショーツ)をはくことで、鼠径部周辺のリンパの流れを妨げにくくなります。足ぐりのカットが浅く、付け根部分を圧迫しないパンツを探してみましょう。
自分で行うリンパマッサージでリンパの流れを改善しましょう
リンパマッサージのメリットや自分で行うときのポイントなどをお伝えしました。セルフでリンパマッサージをすることで、むくみや冷えなど、さまざまな体の悩みを改善できることがあります。リンパの滞りによる不調に困ったら、ぜひセルフマッサージを試してみましょう。
ただし、毎日マッサージを続けていても、リンパが滞りやすい習慣を続けていると根本的に不調を改善することは難しいでしょう。運動不足や生活習慣などの改善にも取り組んでいくことが大切です。加えて、リンパの流れを妨げにくい形状の下着を選ぶこともおすすめです。締め付け感の少ないインナーでリンパへの圧迫を避けましょう。
この記事の執筆者
S.MILE編集部